「働いていなくてもベビーシッター代がほぼ無料」——東京都の制度、実はかなり間口が広いんです
こんにちは、安藤です。今日は、知っているかどうかで家計に大きな差が出る、けれど意外と知られていない制度についてお話しします。「東京都ベビーシッター利用支援事業」、聞いたことはありますか?就労要件も所得制限もなく、リフレッシュ目的でも使えるという、実はかなり間口の広い制度なんです。港区にお住まいの方には、さらに独自の上乗せもあります。
「働いていないと使えない」は思い込みかもしれません
ベビーシッターの補助制度と聞くと、「共働き家庭向けのもの」「うちは専業だから対象外」と思われる方も多いのではないでしょうか。実はこの東京都の制度、その思い込みとは違う設計になっています。
対象となるのは、都内在住で満12歳になる年度末まで(つまり小学6年生まで)のお子さんをお持ちのご家庭。所得制限も就労要件もありません。美容院や通院、買い物といったリフレッシュ目的での利用も対象になりますし、育児疲れの解消のためだけに使うことも可能です。「保護者の残業や病気のときだけ」というイメージを持たれがちですが、実際にはもっと柔軟に使える制度なのです。
補助額の中身
補助単価は、日中(7時〜22時)が1時間あたり2,500円、夜間(22時〜翌7時)が1時間あたり3,500円。年間の上限は児童1人あたり144時間(多胎児・障害児・ひとり親家庭は288時間まで拡大)です。単純計算すると、日中利用だけでも年間最大36万円相当の補助になります。
ただし一点、注意していただきたいのが「利用者の自費負担額を超える補助はされない」という原則です。たとえばシッター料金が1時間2,420円のような単価であれば、補助額はその実費までが上限になります。とはいえ、多くのケースで自費負担がほぼ交通費のみに収まる、というのが実際の使い勝手の良さです。
利用するには、東京都が認定したベビーシッター事業者と直接契約する必要があります。契約の際に「東京都のベビーシッター利用支援事業を活用したい」と必ず伝えてください。これを伝えないと、補助申請に必要な「ベビーシッター要件証明書」を発行してもらえない場合があるので、ここは忘れずにお願いします。
港区は「小学6年生まで」に独自拡大
ここからは港区にお住まいの方向けの情報です。実はこの制度、対象年齢の範囲は自治体ごとに運用が異なっており、多くの自治体が「未就学児まで」としている中、港区は独自に対象を小学6年生まで広げています。
これは学童期のお子さんをお持ちのご家庭にとって、かなり大きな違いです。たとえば学童保育のお迎えから夕食の時間帯までの定期利用にも、この補助を充てることができます。試算では、月4回(週1ペース)で学童のお迎えから夕食を挟んで2時間ずつ、年間96時間ほど利用した場合でも、自費負担が交通費を除いてほぼゼロになるケースもあるようです。多くの自治体では未就学児までしか対象にしていないことを考えると、これは港区ならではのメリットと言えるでしょう。
子どもが病気のときは「病児補助」という別制度も
もう一つ、港区には「訪問型病児・病後児保育利用料助成」という独自の補助制度があります。こちらは東京都の制度とは別建てで、子どもが病気で保育園や小学校に行けないときに、自宅でベビーシッターを利用した場合の費用の一部を助成するものです。
通常世帯は利用料の50%(年間上限5万円)、非課税世帯は100%(年間上限10万円)が補助されます。ただしこちらは、東京都の制度と違い、保護者や同居の親族が就労等で保育できない状況にあること、子どもが保育園や学童クラブなどを利用していることといった要件があり、専業で子育てをされているご家庭は対象外になる点にご留意ください。
なお、同じ利用回において東京都の制度と病児補助を重複して申請することはできません。「病気で受診を伴う日は病児補助、それ以外の日は東京都の制度」という使い分けが基本になります。
申請の流れと気をつけたいポイント
港区の場合、補助金の申請先は区が委託している事業者になります。大まかな流れは以下の通りです。
1. 東京都認定のベビーシッター事業者と契約(申込時に補助制度の利用を伝える) 2. 実際にベビーシッターを利用し、利用料金を事業者へ直接支払う 3. 領収書や利用明細書、要件証明書などの必要書類を受け取る 4. オンラインまたは郵送で補助金の交付申請を行う 5. 締切日から概ね1か月半後を目安に、指定口座へ補助金が振り込まれる
申請は月2回程度の締切日(多くの場合、翌月10日・25日)が設けられているケースが一般的です。書類に不備があると振込がさらに遅れることもあるため、余裕を持った提出をおすすめします。
また、補助対象になるのはあくまで「純然たる保育サービスの提供対価」のみです。入会金や交通費、キャンセル料、家事援助にあたる部分は対象外となりますので、事業者に依頼する際は料金の内訳をしっかり確認しておくと安心です。
まとめ
「うちは専業だから」「うちは対象外だろう」と思い込んで、この制度の存在自体を知らないまま過ごしているご家庭は、意外と多いのではないかと思います。所得制限も就労要件もなく、リフレッシュのためだけにでも使える制度が、実はすでに用意されています。制度の詳細や最新の申請スケジュールは、東京都福祉局および各区の子育て支援窓口の公式サイトで随時更新されていますので、気になる方はぜひ一度確認してみてください。